手術室の前室
丸椅子に座って待機
「では行きましょうか」の声で目の前の手術室へ

手術室2度目まして。
乳がんの時の手術室とは多分別だと思う。
前は他の患者さんと前室が一緒とかなかったし
やっぱり手術の大きい小さいとか場所の違いとかに
よって手術室も違うんでしょうね。
入院する病棟も今回は階が違ったし。

そして言われるがままに手術台に座ったところで
知ってる顔発見

「S先生

「おはようございます」

「え先生が執刀医になったんですか

「はい。配慮してもらいました」(満面の笑顔)

「そうなんですねそれはそれは
じゃあよろしくお願いしますね


執刀医は別の先生になるところを主治医って事で配慮してもらい
執刀医をやる事になったって事か

顔見知りのS先生がいてしかも初めてかも知れない
S先生の満面の笑顔を見たらちょっと不安が薄らいだ
少しだけS先生との距離が近くなったような

「血管確保します」
の声で点滴の針を指す・・・がやはり失敗

「めちゃくちゃほっせ~~~

S先生言葉雑

「これは無理だ。うーん。あれ持ってこよう」

どこからか持って来た何かの機械
それを私の腕にかざす。
どうやらその機会をかざすと血管が写るらしい。

それを見ながらやっとのことで血管確保

「それでは麻酔のマスクをしますね」

看護師さんがマスクを私に装着する

眠りに落ちるその前に

「せ…んせい…術後の…吐き気…止め…………

まるで遺言の如く呟いて眠りについた私でした。

2021年4月